共和化工グループの中の一社、「和饗エコファーム」では今年度から干し芋の生産を始めました!
今年度は、茨城県下妻市にある130aの農場でかんしょを栽培し、収穫しました。かんしょとは、サツマイモの漢名であり、地域によって表現が異なることがありますが、どちらも同じものです。品種は、「紅はるか」「シルクスイート」「紅あずま」「千葉ムラサキ」の4種類です。この中で、しっとりとしていて干し芋に向いていると言われている「紅はるか」と「シルクスイート」を干し芋にしました。
皆さんは干し芋の作り方を知っていますか?実は…収穫した芋をすぐに加工する訳ではないのです!
なぜなら収穫したばっかりの芋は糖度が低く、そのまま干し芋にするとバサバサとした甘みのない干し芋になってしまいます。そこで甘い干し芋にするために、収穫後に低温の冷蔵庫や冬の外気にあてて1カ月以上「糖化」させます。当社でも糖化前後の干し芋を食べ比べてみましたが、糖化前の干し芋は固く甘みがほとんどありませんでした。
糖化は13℃から始めて徐々に温度を下げていき、最終的には8℃~9℃の環境で進めていきます。また、7℃以下では芋が腐るため、腐ってしまわないように気を配りながら、最高の甘みが出るように管理する。高い技術が必要な工程です。
糖化が終わった干し芋は、選別・洗浄の過程に入ります。選別洗浄機で選別と同時に洗浄し、泥や土をきれいに落とします。「選別」は芋の大きさで分けるのですが、これが重要。芋のサイズがバラバラだと、次の蒸かしの工程で、柔らかさがバラバラになってしまい、一定の品質の干し芋を作れなくなってしまうからです。
きれいになった芋は、皮をむかずに丸ごと専用の蒸(ふ)かし機で蒸かされます。ゆっくりゆっくり蒸かされることででんぷんが糖へと変わり、中までしっかりと熱が通ることで甘くやわらかい干し芋になります。
蒸かした後、すぐに皮をむきますが、高温で大変手間のかかる工程です。
そして皮をむいた芋を、平干し芋なら縦の方向に、角切り芋なら二方向から裁断します(丸干し芋は裁断しません)。
そして最後に乾燥します。天日干しの場合は天候にもよりますが、およそ1週間~2週間行います。ただ干すだけではなく、全体が満遍なく乾燥するように、ひっくり返していきます。また乾燥工程は機械でもできます。弊社では乾燥は機械を使い、低温でじっくり乾燥させています。除湿も合わせて行うことで、芋をカビから守っています。
このようにいくつかの工程・たくさんの時間をかけて干し芋はできます。干し芋は完成後、袋に入れて出荷されます。
【干し芋加工の風景】
干し芋はさっぱりとした甘みで、歯につかず、少しかためな触感です。
生芋1kgから干し芋は約250gしかできません。乾燥工程で、たくさんの水分が失われるためです。かんしょ本来の甘さや栄養がぎゅっとつまった干し芋、そう考えると大切に美味しくいただきたいですね。
今年度の干し芋は、記念すべき製品化第一号!として、グループ会社や取引会社の方々に召し上がっていただきました。今後は、一般のお客様にも沢山手に取ってもらえるように、さつまいも作り、そしてそれを支える土づくり・肥料作りまでグループ会社一丸となって取り組んでいきますので、応援していただければうれしいです。
これからの和饗エコファームの干し芋にご期待ください!
干し芋について
詳しくは和饗エコファームまでお問い合わせください!
http://wakyo-ecofarm.co.jp/